普段何気なく描いている子供の絵からも、心の奥底が診断できます。
2歳、3歳の子供がただグルグルと円や線を描いただけの絵でもその描き方や色、色の組み合わせに意味やメッセージがあります。
最近落ち着きがないな・・チックかな?引越ししたばかりで不安なのかな?・・など、お子さんの様子がいつもと違うと感じたら、お子さんが日頃描いている絵を何枚かご持参下さい。
お子さんが心に秘めた問題が、子供の絵にはっきりと絵が描かれています。
ケース例:7歳2ヶ月(小学1年生) 女子
学校から帰宅後、同級生と家の中で2時間ほど楽しく遊んだ後に描いた作品。
この絵が訴えていることを色と形の言葉で読解しました。
「雷が自分に落ちたように怒られて、とってもショックだったの。 男の人に。
私は助けて欲しかったけど、反論も出来ずに横たわったように堪えたの。
まわりの人のこと、嫌いだと思ったわ」
具体的な絵の読解方法
A段の黒のゲンコツ雲は叱られたことを示し、黄色の雷模様からその強さが解る。
黄・黒のコントラストから男性から(複数)の非難であったことが読み取れる。
C段の緑のギザギザした図形は横たわっており、反発できなかった状態を示す。
白・緑から助けて欲しかったが、デスパターン(のこぎり歯)から助けてもらえずにいたことが解る。
緑から、周りに 対しての接触困難さ(嫌いという気持ち)が読み取れる。
年齢に対して幼稚な線の描き方(通常の絵と比較して)から、心のショックの強さが表現されている。
カウンセラーからのコメント
このケースの子供は、学校から帰って同級生と楽しく遊び終わった後この絵を描き、描き終わったと同時に突如わっと泣き出して、母親を困惑させました。
母親が「どうしたの」と問いかけると、「給食の配膳を誤って落としてしまい、周りにいた同級生の男の子達に責められた」とひとしきり泣き終えてから答えたとのことでした。
担任の先生も男性であり、助けて欲しかったけれども、心は癒してもらえなかったようでありました。
本人に「その場で泣いたのか」と尋ねると「泣かずに、ぐっとこらえた」と答えました。
心の傷は描くことで吐き出させ、母親が優しく接してあげると、翌日には元気に登校出来るようになるという例となりました。
後日、この絵を本人に見せたところ、この絵を描いたことすら忘れていました。
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